防弾ガラスは銃の弾を通さないガラスです。
アメリカ大統領専用車「BEAST」は厚さ12センチ以上の防弾ガラスが使われ、
どんな弾丸も通さないといわれています。
そんな防弾ガラスにゴルゴが挑みました。
ホテルの窓を特性防弾ガラスにつけかえた部屋に籠城するマフィアのボスの狙撃と、
ボスから差し向けられたヒットマンたちとの戦い、遠距離狙撃と近距離戦闘の両方を楽しめる、
ゴルゴマニアに支持される作品「動作24分の4」を徹底解説します。
ゴルゴ13が防弾ガラスを連射して打ち破る
③ただし。このアイデア自体は実は本作のオリジナルではなく…「ゴルゴ13」からそのまま拝借してるんですよね。1973年4月に「ビッグコミック」に掲載された「ゴルゴ13」第73話「動作(アクション)・24分の4」がそれ。長距離射撃を一点に集中して防弾ガラスを破り、狙撃に成功する内容。 pic.twitter.com/LrTawHZaSZ
— 池本剛 (@ikemoto06) August 18, 2021
「動作24分の4」(『ゴルゴ13』第18巻第73話)は隠れた名作です。
パターソンのマフィアのボスのベントナは、
自分が築き上げた縄張りをニューヨークのマフィアに奪われます。
縄張りを奪われただけでなく生涯かけてためた金も要求されます。
ニューヨークのマフィアと正面から戦っても勝ち目がないとわかっているベントナは、
ゴルゴにニューヨークのマフィアのボスの抹殺を依頼します。
ニューヨークのマフィアはベントナが金を渡そうとしないことから、
執拗な拷問を加えますがいくら拷問を加えても、口をわるどころか笑みさえ浮かべるベントナに、
ニューヨークのマフィアのボスはベントナが何かの手を打っていることを察知します。
組織の総力をあげて調べたところ、町に忍び込んだ殺し屋は「ゴルゴ13」ただ一人。
ニューヨークマフィアのボスは狼狽します。
そして、マフィアグループの「暗殺部」(恐ろしい部です会社にあってほしくない部署ですね)のボス・トムソンにゴルゴの抹殺を命じます。
ちなみに、この暗殺部の面々(マック、リイ、ハーバート)がいかにも殺し屋風で笑えます。
ゴルゴ13は防弾ガラスの弱点をついた
ゴルゴは700メートル離れた場所から、寸分たがわない場所に15発の弾丸を命中させて、防弾ガラスを撃ち抜いたのです。
この仕事にはゴルゴ13はM16アサルトライフルは使わず、
同じ個所へ15発の弾丸を命中させることができるように「無反動RT15連発銃」を使いました。
おはようございます🙋以前にもこの話の時に指摘したことがあるのですが、この話のオープニング・シークエンス、ゴルゴ13の”動作(アクション)・24分の4″にソックリなんですよね。何方か検証して戴きたいものです😁 pic.twitter.com/svTkhzkp8v
— @Eijimove (@EijiMove) December 1, 2017
連射する描写がまた秀逸です。
ゴルゴが狙撃ポイントにした高層ビルを下から描き、15発の銃声が鳴り響く絵柄です。
ゴルゴが防弾ガラスの存在を知らずに、あわてふためいて連射しているかのように描かれています。
ニューヨークマフィアのボスの死が「暗殺部」の面々に知らされたのは、
ビルを降りてきたゴルゴとの銃撃戦の最中です。
この作品は1973年の作品なので、携帯電話などはなく、
ボスが殺された現場からかけつけてきた手下にボス暗殺の情報がもたらされたのです。
そしてゴルゴと暗殺部の戦いは、ゴルゴに軍配があがります。
暗殺部のボス・トムソンは、ゴルゴに銃口をつきつけられて終わります。
ゴルゴ13の動作24分の4とは
動作24分の4の意味はゴルゴがホルスターから銃を抜いて構えるまでの時間です。
ゴルゴの弱点をみつけようと「暗殺部」のボスのトムソンが手下3人にゴルゴを襲わせ、
3人が撃たれる様子を8ミリフィルムに収めて分析したのです。
手下3人はゴルゴが拳銃をぬく様子を撮影するためだけに死んでいったのですから哀れですね。
そんな命令を躊躇なく下す、暗殺部のボス・トムソンは恐るべしです。
ちなみに、ゴルゴが銃を構えてから1人目を撃つのに24分の1秒しかかかっていません。
ゴルゴが銃を抜く速さ24分の4秒は0.17秒になります。
漫画界の早撃ちを誇るキャラクターのランキングは
1 両津勘吉(こち亀) 0.009秒
2 野比のび太(ドラえもん) 0.1秒
3 ゴルゴ13 0.17秒
4 冴羽獠(シティハンター) 0.2秒
5 次元大介(ルパン三世) 0.3秒
となっています。
ゴルゴ13の連射が描かれる「動作24分の4」のみどころは
ゴルゴの連射での狙撃と、「暗殺部」との近距離戦、そして早撃ちと
ゴルゴのガンアクションを堪能できる「動作24分の4」ですが、
ゴルゴのプロの矜持が描かれた作品でもあります。
ゴルゴのニューヨークマフィアのボスの抹殺を依頼したベントナが拷問で死にます。
ベントナの子を産んだ内縁の妻がゴルゴに「依頼人が死んだ以上手を引くべきです」と
ゴルゴが死なないようにゴルゴが依頼を遂行するのをやめるように懇願します。
しかし、ゴルゴは「仕事にはいった以上依頼者以外の話を聞く気はない」として
死者との依頼を遂行します。
一度受けた仕事は、たとえ依頼主が死んでも遂行する、
ゴルゴのプロとしての「漢」気があふれます。
ゴルゴ13と連射、まとめ
1 連射で防弾ガラスをぶち抜く
2 ゴルゴの早撃ちは0.17秒
3 マフィアの「暗殺部」は恐ろしい・・
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント