ゴルゴ13が狙撃で愛用する銃はM16アサルトライフルです。
M16アサルトライフルは、狙撃のために作られた銃ではありません。
軍隊の歩兵が使う自動小銃で、アサルト(突撃)銃といわれ
接近戦での戦闘のために開発された銃です。
なぜゴルゴは狙撃銃を使わずM16アサルトライフルを狙撃に使うのでしょうか?
そこにはゴルゴの計算しつくされた理由と、
狙撃にも使えるアサルトライフルとしての特別カスタムがありました。
ゴルゴ13の狙撃銃 M16アサルトライフルとは?
さいとう・たかを先生が知り合いのイラストレーターに「殺し屋が主役のマンガの連載始めるんだけど、どんな銃持たせたらいいかな?」と訊いたら「最新の軍用銃のM16ってのがいいよ」との答えでゴルゴ13はM16を持つことになった。
さいとう先生は「殺し屋」ではなく「狙撃者」と正確に質問すべきだった pic.twitter.com/2u0GaRuzON— Simon_Sin (@Simon_Sin) September 29, 2021
M16 アサルトライフルはアメリカ軍の制式自動小銃です。プラスチックとアルミが多用されて
軽量かつ高い命中精度と、射撃時の反動のバランスがいいのが特徴です。
半面、複雑な構造からこまめな分解整備が必要です。
ベトナム戦争時から使われていて、派生型は多数開発され世界中で使われています。
一方、ソ連が開発した軍用自動小銃AKは、重く命中精度はいまいちですが、
どんなに劣悪な環境で使って整備を怠っても発射が可能という、M16とは対極にある自動小銃で、
こちらも世界中で使用されています。
狙撃銃としてのアサルトライフルは?
欲しいけど売り切れ…https://t.co/hL01NAY1fp
— きたサバ!~北海道でサバゲーやってみた!~ (@SUVGAHOKKAIDO) September 30, 2021
M16は突撃銃としては命中精度の高い銃ですが、狙撃銃に求められるほどの正確な狙撃ができる銃ではありません。
しかし、軽量なM16の特性をいかしながら狙撃にも使えるように、
狙撃用の派生型が作られています。
代表手的なのが「SAM-R」でM16A2を狙撃銃として改良した、分隊上級射手ライフルで、
アメリカ海兵隊に配備されているM14をベースにしたDMRの後継として開発されました。
SAM-R作ろー リューポルド買ってー♪ pic.twitter.com/Hq8uw92KRc
— ǝɹı-ʇǝɐ(えりちー) (@erika_pbw) November 12, 2021
ゴルゴ13は狙撃銃になぜM16を使い続けるのか?その理由
ゴルゴ13と言ったらM16ライフルです。 pic.twitter.com/anopclzbZ0
— 鳴神涼 (@Gokiburiporis59) September 29, 2021
さいとう・たかを先生の発言によると、連載を前にして、知り合いのイラストレーターに、
「殺し屋が使う銃としてどれがいい?」と聞いたら、
当時最新でプラスティックとアルミを多用した先進的な外見のM16がいいと言われました。
そこからゴルゴが使う銃がM16になった、という説があります。
今となってはさいとう・たかを先生が亡くなられて真偽のほどはわかりませんが、
ゴルゴ13のストーリーの中では何回かゴルゴがM16を使う理由が名言とともに語られています。
「俺は・・「一人の軍隊だ」
(『ゴルゴ13』第149巻 第493話 激突!AK-100 vs M-16より引用) です。
作中では「激突!AK-100vsM16」にて語られている
ゴルゴが語ったわけではないが、「俺は1人の軍隊だ…」との発言から、実在したAK47の開発者「カラシニコフ」が死にゆく中で、狙撃だけでなく様々な対応を迫られるワンマンアーミーのゴルゴだからこそ狙撃にも応用できるM16を使用しているのだと推測する pic.twitter.com/SbMiPKfW3o— ボト (@botomeze) February 25, 2020
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これはどういうことなのかといいますと、ゴルゴはたった一人で依頼を遂行します。
武器商人や情報屋などのサポートを受けることや、依頼主の条件で案内人や支援者がつくことはあっても、基本的に狙撃のミッションは一人でこなします。
これが意味することは、たった一人で敵地に潜入し、狙撃を成し遂げ、
離脱までするということです。
狙撃までの間、そして狙撃から離脱までの間に敵との交戦がありうる狙撃なのです。
しかし狙撃銃と交戦用のアサルトライフルを2丁持つことは機動性に欠けてしまいます。
狙撃ができて交戦もできる、この相反する要求にこたえるには、アサルトライフルの命中精度を
狙撃銃なみに高めることです。
また世界中で依頼をこなすゴルゴにとって、メンテナンスなどの部品や弾薬を入手しやすい
ということも重要なポイントです。
こうしたことから、命中精度が高いアサルトライフルで、なおかつ大量に生産され
部品の流通も豊富というM16がゴルゴの相棒になってくるのです。
ゴルゴ13の狙撃銃、傑作M16A2が誕生
M16A2
M16A1に全面的な改修をしたものがM16A2である。具体的には弾薬の強化、耐久性の向上、撃ちすぎ対策として3点バースト機能の追加、ハンドガードの変更など。なお、勘違いされやすいがM16A2はフルオート射撃ができないpic.twitter.com/8Agt7CuM— 銃 紹介BOT (@Gunsbot) September 30, 2021
連載開始からM16A1を使ってきたゴルゴですが、「傑作・アサルトライフル」(『ゴルゴ13第100巻第308話』)でM16A2に銃を変えています。
ゴルゴ13の「傑作 アサルトライフル」を読んで、作る側の情熱と苦労を理解してほしい。
一本のバレルを作る8年掛ける拘りとその品質。
仮にこれが8日間でも一緒。掛けている物は何も変わらない。
技術者とは職人である。
現に感銘したゴルゴ13は高額の謝礼を払ってる。
技術に金払うのマジ大事。 pic.twitter.com/ISvbKOIyB2
— 猫饅 (@nekomanjuhompo) November 5, 2018
M16A2はA1より弾頭部が重く、速射性と殺傷性が増しています。そのためゴルゴの射程がさらに150メートルは伸びたとされています。
ゴルゴ用のカスタムM16A2をつくるため、「精密加工の神様」といわれる銃職人のベリンガーは8年かけて見つけ出したバレルを一週間工房に籠って仕上げました。
ゴルゴの新しい狙撃銃、傑作M16A2が誕生しました。
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ゴルゴ13とアサルトライフル まとめ
1 ゴルゴが愛用する銃は狙撃銃ではなくアサルトライフル(突撃銃)
2 一人で戦うために、狙撃用にカスタムしたアサルトライフルを使う
3 新しいゴルゴの銃をつくるため、8年もの歳月をかける
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント
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