国際超A級スナイパーで、契約を最重視する冷徹なゴルゴですが、そのためか義理に篤く
義理堅い側面も持ち合わせています。
約束事やしてもらったことにには全力で返す、
超A級のプロフェッショナルなゴルゴらしいといえばそうなのですが、
機械のように依頼を成し遂げるゴルゴと
義理堅い行動にはギャップを感じる人も多いでしょう。
そんなゴルゴの義理堅さを徹底解説します。
ゴルゴ13の義理堅いストーリは「ヒューム卿最後の事件」
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「ヒューム卿最後の事件』(『ゴルゴ13』第45巻第142話)はゴルゴの義理堅さが
最も表れているストーリーです。
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まず、ヒューム卿とは引退したイギリスの諜報機関MI6の元局長です。
MI6の局長として国際諜報戦の第一線にいただけに、ゴルゴに依頼をしたことも、
ゴルゴの「仕事」で諜報工作が台無しにされたこともあり、
長年にわたってゴルゴとの関わりが深い人物です。
ゴルゴへの依頼回数ナンバー1をほこり、ある意味「常連さん」でもあります。
とくにゴルゴとヒューム卿との関わりが印象的なのは賛美歌をつかって依頼をした
「ジェットストリーム」(『ゴルゴ13』第19巻第76話)です。
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正規の依頼ルートではないにもかかわらず、緊急性が高く、
ヒューム卿の依頼だったことからゴルゴは仕事を受けました。
「ヒューム卿最後の事件」ではヒューム卿は自分の生命保険金の受け取り人を
「ゴルゴ」に変更し、報酬を半額「後払い」にして依頼しています。
なぜならヒューム卿は病に倒れ、余命3週間から1か月と宣告されていたのです。
ヒューム卿は女王陛下への最後のご奉公として、英国及び西側諸国の平穏のため、
IRAのテロ活動に協力している、軍用犬トレーナーのジョン・バグネル・ベリィと、
ヨーロッパ狼の血を受け継いだ超能力犬、アルゴスの抹殺をゴルゴに依頼します。
東ドイツに潜入したゴルゴはジョン・バグネルの殺害に成功しますが、
主人を殺されたアルゴスは狼の群れを率いてゴルゴに襲いかかります。
(アルゴスもまた義理堅い・・)
アルゴスと狼の群れをせん滅し、アルゴスの牙をヒュームに送るゴルゴ。
ヒュームはゴルゴからの牙を受け取ることなく死にますが、
「世界一信頼のおける男」とゴルゴを評していただけに、
ヒュームは依頼の完遂を確信して旅立ったことでしょう。
ゴルゴの報酬は、「キャッシュかスイス銀行への振り込みで完全前払い」が原則ですが、
相手が常連さんのヒューム卿の場合、義理を重んじてヒューム卿の無理を
聞き入れるようです。
ゴルゴはなぜ義理堅いのか
#ゴルゴ13
最近読んだ中で一番印象に残っている言葉 pic.twitter.com/RDEKpF9ZlC— 葉隠 (@hagakur92879560) September 29, 2021
かつてさいとうたかを先生は、週刊誌で元外務省主任分析官の佐藤優氏と対談しています。
その中でゴルゴをこう評しています。
* * *
佐藤:ゴルゴがこれだけ長く愛される理由は、彼が「ヒューマン」だからだと思うんです。
冷血な男のように見えますが、決してそうじゃない。
さいとう:冷血一辺倒だったら機械──ただの殺人マシーンになってしまいますから。
ゴルゴが「ヒューマン」であるから、ヒューマンとは人間、人間性を意味します。
だからこそ長年愛されるキャラクターであり、
義理堅さがゴルゴを人・ヒューマンたらしめているのではないでしょうか。
ゴルゴ13と義理、命のお礼にしたことは
『ゴルゴ13』の面白い一コマ、『感謝の印』より。マザーテレサに説教されるゴルゴ。 pic.twitter.com/MrZhQCNrVi
— 破壊屋ギッチョ (@hakaiya) October 3, 2021
「感謝の印」(『ゴルゴ13』第129巻第428話)では、
ゴルゴはマザーテレサをモデルにした「マザーテレジア」に命を救われます。
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義理に感じたゴルゴはマザーテレジアが死んだときに、100万ドルの小切手を
修道院に寄付します。(正確には匿名での寄付なので、ゴルゴからの寄付かは定かではありませんが、ゴルゴ以外にはありえないですね)
印象的なのはマザーテレジアがケガから回復したゴルゴを送り出すときに、
『悲しい男・・・でも、いつかあなたが、主のご慈悲に気づく日が訪れますように・・・』と。
ゴルゴは主の慈悲に気づいたのか、
それともマザーテレジアへの義理を果たしただけなのでしょうか。
ゴルゴと義理、名作と意外に笑えるシーンは「ナポリの女」
「ナポリの女」(『ゴルゴ13』第12巻第55話)はゴルゴの狙撃シーンはでてきません。
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ナポリの下町で「男嫌いの未亡人」で通っているシルビーアと、
息子のピエトロとゴルゴとの交流が描かれます。
ゴルゴは依頼遂行のために下町での滞在先がみつからず、
偶然に出会ったシルビーアの家に泊めてもらいます。
ゴルゴとの交流のなかで、
ピエトロは男として成長し、ゴルゴに惹かれたシルビーアと肌を重ねます。
思わず笑ってしまうシーンがピエトロとゴルゴのやりとり。
少年がはゴルゴを「おじさん」呼ばわりしゴルゴはピエトロを「ぼうず」と。
そして仕事を終えてシルビーアのもとを去ったゴルゴに
このピエトロはこの一言。
ナポリの女にて、ゴルゴに懐いていたシルビーアの息子が、仕事を終え、いづこへと消え去ってしまったゴルゴに対して、その心中が漏れてしまう一コマが青春してる。 pic.twitter.com/anuvuM5YIA
— 議長 (@l00578648891) July 12, 2016
狙撃シーンはありませんが、恩をうけた親子にたいし、母親には女を思い出させ、
子供には大人の男として接するゴルゴの義理堅さが現れた名作です。
ゴルゴ13は義理堅い まとめ
1 ゴルゴは義理を重んじて後払いまでOK
2 義理堅さはヒューマンさの表れ、100万ドルをポンと寄付
3 親子にもそれぞれにたいして義理堅い
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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