連載回数ギネス記録を更新中の「ゴルゴ13」の最強の名作は何か?!
連載開始から50年以上、国際情勢を織り込んだ作品から、情緒あふれる作品、ゴルゴ出生をめぐって過去にさかのぼる作品まで、数多くの作品がある「ゴルゴ13」ですが、その中でもゴルゴファンの間でも議論がわかれるゴルゴの名作ランキングです。
ほとんどのゴルゴファンに愛される定番の傑作選と、意見のわかれる問題作や個性派、「ゴルゴ13」でギャグ回といわれる作品からワースト作品まで筆者の独自見解で徹底解説します。
「ゴルゴ13」最強名作ランキング 第一位はダイヤモンドを砕く!
ベスト・スナイプとして名高い「ゴルゴ13」の「死闘ダイヤ・カット・ダイヤ」。
地上最強の硬度を誇るダイヤをライフルで打ち抜く秘策は、ダイヤの劈開性にあり。
かな~りパビリオンが深いダイヤ💎の絵も含めて、ダイヤマニアにぜひご覧いただきたい作品です❗️#4月の誕生石 #ダイヤモンド #宝石学 pic.twitter.com/6VnZxukD9i— たをやめ|宝石鑑別できるリング作家✨💍✨ (@gatsutto) April 1, 2020
筆者が選ぶ「ゴルゴ13」名作ランキング第一位は『死闘ダイヤ・カット・ダイヤ』(『ゴルゴ13』第61巻第199話)です。
ダイヤモンドの国際市場をテーマに、価格の暴落を恐れたダイヤモンド市場を牛耳る「デ・ロアズ社」の社長ソロモンが、鉱山オーナーホワイトロックを失脚させようとゴルゴに狙撃を依頼します。
ターゲットはホワイトロックがもつ1050カラットの巨大ダイヤ。
世界最高の硬度を誇るダイヤモンドを狙撃で粉砕してほしい、という難易度の高い依頼でした。
ゴルゴは老ダイヤモンド職人ワイズコフの元を訪れ、自ら用意したダイヤモンドの粉砕を頼み、ワイズコフからある一点から力を加える場合のみダイヤの粉砕が可能という技術を学びます。
ダイヤモンドの粉砕というストーリーの魅力や狙撃の難易度の高さだけでなく、ダイヤが狙撃で砕け散るシーンの迫力あふれる描写が読者をひきつけます。
ゴルゴ史上1.2位を争う最強の狙撃といえるでしょう。
そしてダイヤ狙撃の一報を聞いて、「見事だっ、見事なカットだ!!さすがはわしの弟子だわい!! はーっははは!!」と歓喜するワイズコフ。
ゴルゴは、その道の第一人者に指導を仰ぐことはありますが、ゴルゴを勝手に弟子とままで言い切るワイズコフもまた一流のプロなのでしょう。
ゴルゴ13にはよく各分野の職人とかプロが出てくるけど、ダイヤ・カット・ダイヤに出てくるワイズコフさん結構好きです。あと明らかに採算度外視でダイヤ買ってカチ割らせるゴルゴもすき。 pic.twitter.com/KWP7rtLEsf
— タンク@プラモタワー (@ms10_300) August 22, 2019
名作ランキング 第二位「病原体・レベル4」(『ゴルゴ13』第114巻第343話)
珍しく情けない顔のゴルゴ \(*´ω`*)
エボラウイルスに感染したゴルゴ13
リイド社SPコミックス
ゴルゴ13 114巻「病原体・レベル4」 pic.twitter.com/mWLXeDhJsm— WHITE JOKER (@WHITEJOKER19) June 26, 2020
WITHコロナの時代にふさわしい作品です。
この作品が発表されたのは1995年で、25年以上前の話ですが、いま未知のウイルスと闘う人類の未来を予言するような作品です。
ストーリーは客船でエボラ出血熱の感染が発生します。
感染源は密漁されたサル。
ゴルゴはサルの唾液に触れてしまい、エボラ出血熱に感染します。
ゴルゴに残された時間はわずか3日。
生き延びるためにゴルゴは、自ら血清を作り出すという荒業にでます。
アメリカ軍が封鎖する客船を抜け出し、同じサルが保管されている倉庫に向かったゴルゴ。
抗体をもつサルを見つけ出し、追跡してきたアメリカ軍と闘いながら、車のタイヤにサルの血液を取り付け、遠心分離させて血清を作り出します。
脱出したゴルゴは作り出した血清をその場に残していき、客船の1240人の乗客の命も救っています。
狙撃の依頼はないですが、ゴルゴの行動力と、さりげない正義感が表現された傑作です。
ランキング番外編「芹沢家殺人事件」(『ゴルゴ13』第27巻第100話)
ゴルゴ13の出生の秘密が知りたかったら、1975年掲載「芹沢家殺人事件」がオススメ。ゴルゴは一切出てこないけどまさかの展開・・・。 pic.twitter.com/qPjQI2JHEU
— 🌱sana 🌱 (@knows723) March 25, 2018
この作品は番外編ですが、『THE ゴルゴ学』でファンが選ぶ名作1位に輝いてる作品です。
なぜ番外編なのかというと、シリーズ唯一ゴルゴが登場しない作品だからです。
ゴルゴの顔が描かれるのは1コマの写真だけ。
主人公が登場しないにもかかわらず名作の評価を得る、唯一無二の作品なのです。
ストーリーは、芹沢家一家惨殺事件をきっかけにゴルゴのルーツを追う元刑事が、自らの命と引き換えに出自を明らかにするようゴルゴに求めます。
元刑事は顔の前で杖を左右に振りながら、問いに対しイエスであれば杖が顔より右に振れた時に、ノーであれば左に振れた狙撃してくれとゴルゴに依頼します。
ゴルゴの答えは杖が額の真ん中にきたときに狙撃したのです。
ゴルゴの出自は明らかにならなりませんでした。
戦後の混乱と戦争の闇のおどろおどろしさとりこみながら、推理小説的な面白さを加え、ゴルゴが出ないにも関わらず一級の作品に仕上がっています。
「ゴルゴ13」のギャグ回「間違われた男」はそっくりさん(『ゴルゴ13』第119巻第399話)
好きなゴルゴ13は『間違われた男』。
ゴルゴのそっくりさんトニー・トウゴウがとんでもないことに巻き込まれるアンジャッシュのコントみたいな回 pic.twitter.com/7PWg3lInoB— へるま@パン大臣⋈ (@herumer) July 14, 2021
「ゴルゴ13」シリーズ唯一のギャグ回としてファンから愛されている作品です。
ストーリーはゴルゴにそっくりの電気工具セールスマン「トニー・トウゴウ」がゴルゴと間違われ、過剰な背接を受け有頂天になっているところ、殺しの依頼を受け、殺し屋と間違われたことに気づき、やけくそでターゲットに殴り込みをかけます。
混乱のなかゴルゴがターゲットを仕留めてトニー・トウゴウも役目を果たせた形となりました。
トニーの憎めないキャラと依頼者のマフィアの間抜けぶりが微笑ましい作品です。
しかし、ゴルゴはなぜ、自分に成りすますトニーを生かし直接依頼されていないタダ働きをしたのでしょうか。
ギャグ回はなぜ「ゴルゴ13」の名作でありワーストか
名作もあればワーストとされる回もあります。しかしゴルゴの仕事を凡人が評価すること自体、愚かなことであり、誰かのワーストが誰かのベストであるのかもしれません。
ワースト第一位はこれ
あえてワーストをつけるとすれば、200巻を超えて連載が続くゴルゴの単行本を買うときに躊躇してしまう「買うワースト」で選んでみます。
ワースト3位は「河豚の季節(ふぐのとき」(『ゴルゴ13』第57巻)料理本みたいで、ゴルゴのイメージから程遠いですね。
ワースト2位は「日・米コメ戦争」(『ゴルゴ13』第95巻)新聞の見出しみたいです。
第一位は「オフサイド・トラップ」(『ゴルゴ13』第106巻)サッカーですか?
以上独断で選んだ、買うのに躊躇するワーストタイトルランキングでした。
「ゴルゴ13」の名作ランキング まとめ
1 ダイヤをめぐる傑作は秀逸
2 ウイルスをテーマにした作品も今の時代に問う作品です
3 ギャグ回もただ一回あります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント
[…] ゴルゴ13とウイルスとの闘いが描かれたのは傑作として名高い「病原体レベル4」(『ゴルゴ13』第114巻第381話)です。 […]
[…] 主人公でありながら、ほとんど登場しないストーリーに、名作「芹沢家殺人事件」があります。 […]
[…] 筆者が選ぶゴルゴ13ルーツ編のベストはこれ、名作「芹沢家殺人事件」(『ゴルゴ13』第27巻第100話)です。 […]