ゴルゴ13が戦う相手は人間だけではありません、組織、機械、そして病原体とも戦ってきました。
「病原体レベル4」は筆者が選ぶ名作ランキングに入る作品です。
新型コロナウイルスという疫病が人類を蝕むよりもずっと前から、ウイルスとの闘いが「ゴルゴ13」では描かれてきました。
まるで新型コロナウイルスとの闘いを予言しているかのように・・。
「ゴルゴ13」には今に通じる問いかけがあります。
25年前に描かれた作品から、新型コロナウイルスに苦しめられる私たちに
投げかかけるメッセージを読み解きます。
ゴルゴ13がエボラにかかった、病原体レベル4を徹底解説
ニュースでやってる、横浜港のクルーズ船に感染者がでて沖合で再検疫やってるやつ。
不覚にもゴルゴ13の病原体・レベル4そのまんまやん!って驚いてる。
ゴルゴの乗ったクルーズ船に新型エボラの感染者と保菌者のサルがいて、彼を含む乗客全員が病に冒される話なんだけど、正にそのワンシーンのよう… pic.twitter.com/ZhlkDMmMN1— JUNA@卯月響介 HJ小説大賞2020後期1次通過 日々感謝 (@eris_z33) February 3, 2020
ゴルゴ13とウイルスとの闘いが描かれたのは名作として有名な「病原体レベル4」
(『ゴルゴ13』第114巻第381話)です。
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アフリカからアメリカ本土へ向かう豪華客船が舞台です。
船上で傷だらけの上半身をさらして日光浴をするゴルゴ、あまりにもワイルドすぎます。
そこへ、明らかに病気を発症した男が現れます。
ゴルゴは男を追って船倉に向かうと、そこには密猟されたサルたちがいました。
珍しく焦りまくるゴルゴ、懐中電灯を向けた乗員には「よせ!!」サルを手刀で撃退するゴルゴですが、一瞬の隙をつかれて、サルの涎が顔にかかり、「しまった!!」ビビりまくりのゴルゴが楽しめます。
ゴルゴは定期的に健康診断を受ける主治医のマコーミック医師に電話して、自分が「エボラ出血熱」感染したことを知ります。
ここから、ゴルゴとエボラ出血熱との闘いが始まります。
エボラは病原体レベル4 危険度は?
珍しく情けない顔のゴルゴ \(*´ω`*)
エボラウイルスに感染したゴルゴ13
リイド社SPコミックス
ゴルゴ13 114巻「病原体・レベル4」 pic.twitter.com/mWLXeDhJsm— WHITE JOKER (@WHITEJOKER19) June 26, 2020
エボラ出血熱に感染してしまったゴルゴ、最大のピンチといっても過言ではありません。
厚生労働省によりますとエボラ出血熱は、主として患者やサルなどの体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)に触れることにより感染する疾病です。
これまでに、アフリカ中央部のコンゴ民主共和国、スーダン、ウガンダ、ガボンやアフリカ西部のギニア、リベリア、シエラレオネ、マリ、ナイジェリア、コートジボワールで発生しています。
致死率は高いもので80~90%とされていて、特効薬はありません。
数あるウイルスの中でも、最強最悪のウイルスの一つなのです。
エボラの恐怖はパンデミック
ゴルゴ13 114巻「病原体・レベル4」1995年9月の作品だそうです。 pic.twitter.com/wHK9p4ttEy
— KADEA@ツイステ民(サバナ・オクタ好き) (@KADEA7) October 27, 2014
エボラ出血熱の初期症状は、高熱やのどの痛み、頭痛、筋肉痛など、風邪やインフルエンザと同じような症状が現れます。
それから、下痢、おう吐、発疹、内臓の障害が現れ、歯ぐきや目からも出血し、全身の皮下出血、胃腸からの吐血、下血などが始まり、出血にまみれながら苦しみます。
そして最も怖いのは、ウイルスの感染力です。
胃と腸からの出血で、吐血、下血でウイルスにまみれた血を出すだけでなく、患者が死んだあとも肛門が裂けて大量の血が流され続けます。
ゴルゴ13とエボラとの闘い、あらすじは?
ゴルゴ13のこの話大好きで何度も読んじゃう。「病原体・レベル4」。エボラに感染しちゃうゴルゴの話。これファンの間でも人気高いと思う。これの良さはなんと言ってもゴルゴにしては追い込まれちゃってる感。必死な顔。「ゴルゴも不死身なわけではない」という親近感。萌えー。 pic.twitter.com/p8HDGIFHK0
— 竹林林重郎 (@gekidantake) January 9, 2017
ゴルゴはエボラ出血熱ウイルスと、いかにして戦ったのでしょうか。
ゴルゴは感染源であるサルの中から抗体をもつサルを探そうとします。
朦朧としながらもエボラ出血熱の感染拡大を阻止しようと米軍が封鎖する客船から脱出し、
密輸されたサルがいる倉庫にむかい、サルの血液を注射器で抜き取ります。
そこに現れた米軍との銃撃戦を繰り返しながら車のタイヤにサルの血液をとりつけて、即席の遠心分離機で血清を作り出します。
ゴルゴの生への執着と驚くべき体力と行動力です。
ゴルゴ13、エボラでパンデミック寸前の危機
豪華客船でウイルスによる感染が発見され、船は封鎖される事態、
まさにクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」で発生した新型コロナウイルスの
大型クラスターを彷彿させます。
「病原体レベル4」ではエボラ出血熱の感染者が現れ、豪華客船を封鎖しましたが、
パンデミック寸前の事態でした。
パンデミックは回避できたか?
ゴルゴが自ら生き延びようと血清を作り出したのですが、現場から立ち去るときにゴルゴは、作り出した血清を残していきます。
ゴルゴが客船の乗客を救おうとしたのでしょうか、それとも俺はエボラに打ち勝った、
もう追ってくるな、というメッセージなのでしょうか。
ファンの間でも意見が分かれます。
25年前の作品から現代に投げかけられるメッセージ
ウイルスという観点で僕はいつもゴルゴ13の「病原体レベル4」と言う話を思い出します。
エボラの話ですが、考えるものがあるなと。 pic.twitter.com/piBuhCd4hu
— Yuto (@go_brave_people) April 16, 2020
「病原体レベル4」ではアフリカの密林に侵入し、ペット用のサルを捕まえてきて
エボラ出血熱の感染が始まります。
人類が自然に入っていくと、未知の病原体との接触可能性が増えます。
それでも、開発やビジネスのもとに自然のテリトリーを侵す人類にふりかかる厄災、
25年前の「病原体レベル4」が今のコロナ禍を予言するかのようです。
ゴルゴ13がエボラに!? まとめ
1 ゴルゴはエボラ出血熱ウイルスとの闘いにも勝利
2 即席遠心分離機をつくりだす行動力
3 25年前の作品が現代に通じる普遍性
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント
[…] ストーリーは客船でエボラ出血熱の感染が発生します。 […]