破壊ではなく飲めない状態にしてほしいという依頼など様々です。
ゴルゴとワインにまつわるストーリーを紹介します。
ゴルゴ13への依頼、それはワインを割らない狙撃(神の雫)
旅に出ると必ずゴルゴを買う男。そしてタイトルに神の雫。。。いや滴。プロ的にも面白い。1998年に書かれた話なのに、普遍的。ネゴシアンが生産者を搾取してる、と来たもんだ。#ゴルゴ13 pic.twitter.com/HrnOYt44H8
— TOME (@TOME68101891) March 30, 2021
ワインメー
澱を攪拌させてほしいと依頼されたのです。
78年ものは飲める状態でなくなってしまい、ゴルゴは依頼を完遂したのでした。
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ワインにとって「澱」とは
澱は渋みと色素の塊の堆積物なのです。
時間が経つにつれて、渋みと色素が固まりあって沈殿します。
沈殿した澱が掻き起されると口に渋みの塊が入るので、
ワインの味を味わうことができなくなってしまいます。
ゴルゴ13が狙撃したワインはロマネモンリュイザン
ゴルゴには実際にワインを撃ち抜く依頼もありました。
「誇り高き葡萄酒」(『ゴルゴ13』第94巻第318話)です。
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世界最高峰のワイン「ロマネ・モン・リュイザン」のオーナー「ジャン・シャルル・ガイヤール」は、富豪の日本人の「ヤナギダ」が1800年もののロマネ・モン・リュイザンをオークションで競り落とすと聞きつけます。
日本人がフランスの誇りともいえる1800年ものの「ロマネ・モン・リュイザン」を手に入れるのは許せないと、1905年ものの「ロマネ・モン・リュイザン」を1800年ものとして売りに出します。
しかし、ヤナギダは、世界一流のソムリエを集めて、
競り落とした「ロマネ・モン・リュイザン」の試飲会を開くことにしました。
ヤマギダが一流ソムリエによる
「ロマネ・モン・リュイザン」の試飲会を開くことを知ったガイヤールは、
偽物を売ったことが知れたらロマネ・モン・リュイザン社の信用は失墜してしまいます。
そうした事態だけは何としても避けたいと、ゴルゴに抜栓した瞬間に
偽の1800年ものの「ロマネ・モン・リュイザン」を撃ち抜くよう依頼しました。
ゴルゴはガイヤールが抜栓するそのタイミングで、ガイヤールの手が震えるなか、
見事偽の1800年ものの「ロマネ・モン・リュイザン」を撃ち抜くことに成功しました。
ゴルゴが撃ち抜いたロマネモンリュイザンとは
ロマネ・モン・リュイザンは、フランスの誇りと文化の象徴ともいえるワインの中でも、
最高峰のワインとされています。
フランスでは、日本企業が名ワインを生産する「コートドール」地方の名ブドウ園を
買収しようとしたとき、フランス全土から反対の声があがって買収を断念したことがあります。
またフランスの男を怒らせるには、
その男がつくったワインにケチをつけるにかぎる、といわれているほど、
フランス人にとってワインは特別なものなのです。
「ロマネ・モン・リュイザン」という名前から、
実在する世界最高峰の赤ワイン「ロマネ・コンティ」をパロディ化しているのかもしれません。
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ワインにまつわる名言「誇りは気高いが過剰になれば傲慢だ」
ゴルゴはガイヤールから依頼を受けた時に、
ガイヤールが抜栓した1800年ものの「ロマネ・モン・リュイザン」を口にしています。
そこでソムリエばりの名言をはいています。
その名言とは「苦い・・・誇りは気高いが、過剰になれば傲慢だ・・・それは苦々しいだけだ・」
ガイヤールの依頼内容が、傲慢で誇りを鼻にかけすぎていて、
ガイヤールへの苦言ともいえるこの名言です。
ワインの評価でありながら、ガイヤールへの苦言、そしてワインに限らず、気高い誇りも、
気高すぎると傲慢になってしまうという、広く通用する警告にもなっています。
ゴルゴ13とワイン まとめ
1 ボトルを割らない依頼では澱を攪拌
2 ボトルを割る依頼では、ボトルを持つ手が震えながらも見事的中
3 ワインの評価をしながら、ちくりと依頼主にも苦言
最期まで読んでいただきありがとうございました。
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