追悼　ゴルゴ１３の作者・さいとうたかを先生が死亡、最終回はどうなる

作者
2021.09.29

ゴルゴ１３の作者・さいとう・たかを（本名斉藤隆夫＝さいとう・たかお）先生が
2021年9月24日にすい臓がんで亡くなっていたことがわかりました、84歳でした。

ゴルゴ１３を生み出し、漫画界に「劇画」という新たなジャンルを築いたさいとう先生は
つねにリアルさを追求し最新の時代を反映させて、
国際社会の裏で活躍する新しい形のヒーローを生み出しました。

さいとう・たかを先生を追悼し、ゴルゴ１３にこめられたさいとう・たかを先生の
思いを独自に解説します。

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さいとう・たかを先生の軌跡

さいとう・たかを先生は1958年に、和歌山県に5人兄弟の末っ子として生まれ、
まもなく大阪府堺市に移り住みます。

幼いころは図画工作とケンカが得意の不良少年でした。

1955年に『空気男爵』を大阪の貸本出版社に持ち込み、漫画家デビューを飾ります。

1959年に当時の人気漫画家らと劇画制作集団「劇画工房」を結成し、
貸本業界で多くの作品を残します。

1963年には貸本業界に陰りが見え始め、一般漫画に進出し、
1968年には「ゴルゴ１３」の連載を開始します。

漫画界では珍しい「分業体制」を確立、脚本家や作画、背景、銃器の専門家などで、
担当をわけて「ゴルゴ１３」は描かれています。

外部からの脚本が持ち込まれることも多数あります。

当初は「ゴルゴ１３」を１０話で終わらせる予定だったが、人気を博して連載が継続し、
「ゴルゴ１３」は「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス記録を樹立する
日本を代表する「劇画」となりました。

2010年4月　旭日小綬章

さいとう・たかを先生のエピソード

母親が営んでいた理髪店を継ぐが、漫画家になるため店を放り出したため、
母親はさいとう・たかを先生が漫画で成功を収めても、
一切さいとう・たかを先生の作品には触れなったといいます。

中学時代に答案用紙を白紙で提出していたさいとう・たかを先生ですが、
ある教師がさいとう・たかを先生に
「これを白紙で出すのは君の意思だから構わない、しかしこの答案用紙を提出するのは君の義務なんだから、自分の責任の証明として名前だけは書け」と言われました。

さいとう・たかを先生がいたく感銘を受けて、人間の約束と責任について
深く考えるようになったといいます。

この教師の名前が『東郷」先生だったということです。

さいとう・たかを先生は、キャラクターを描くときに、眉毛やもみあげなど、キャラクターを特徴づけるところから書き始めます。

ゴルゴ１３の最終回はどうなる？

さいとう・たかを先生が亡くなりましたが、「ゴルゴ１３」は継続されることが
発表されました。

これはさいとう・たかを先生が確立した「分業体制」のなせる技で、
まだまだ「ゴルゴ１３」の世界を楽しめそうです。

さいとう・たかを先生が選んだ「ゴルゴ１３」ベスト１３があります。

1位　死闘ダイヤ・カット・ダイヤ（ファンが選ぶ傑作でも上位）

２位　檻の中の眠り（ゴルゴ１３のコードネームの由来が語られる）

3位　2万５千年の荒野（神業級の狙撃を披露）

４位　MOSCOW　DOLL（女性キャラが際立つ）

５位　すべて人民のもの

6位　ルート９５

７位　マークのリクエスト（賛美歌13番の謎に迫る）

８位　落日の死影

９位　夜は消えず

10位　ジェットストリーム（掟破りの依頼方法）

11位　駅馬車の通った町

12位　神に贈られし物

13位　BEST　BANK

さて、さいとう・たかを先生が亡くなって気になるのは、
さいとう先生の頭の中にあったという最終話です。

さいとう先生は「いつ発表することになるのか、あるいは私が急にどうにかなって、
永遠に発表する機会は訪れないのか、さてどうなるんでしょうね」と
生前話されていました。

当面はゴルゴ１３は継続しますが、さいとう先生が頭の中で描いていた最終回、
どうなるのか想像してみるのも楽しいですね。

追悼　さいとう・たかを先生　まとめ

１　ゴルゴ１３は当初10話で終わる予定だった

２　漫画の分業体制を確立したのはさいとう・たかを先生

３　最終回はさいとうたかを先生の頭の中にあった。

 

さいとう・たかを先生

読むだけで世界旅行や、国際政治の第一線に立てて、ハリウッド映画にも劣らないアクションを
楽しませてくれて、本当にありがとうございました。

心よりご冥福をお祈りします。

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