ゾンビ映画の巨匠・ジョージAロメロ(ジョージ・アンドリュー・ロメロ(George Andrew Romero, 1940年2月4日 – 2017年7月16日)監督は、今日のゾンビ映画のコンセプトを確立させ、ゾンビ3部作といわれる「ナイトオブザリビングデッド」(1968年)「ZOMBIE」(1978年)
「死霊のえじき」(Day of the dead)(1985年)の三部作はその後のゾンビ映画に
大きな影響を与えています。
キャリア後半には新ゾンビ三部作ともいわれる「Land of the dead(2005)」「Diary of the dead(2007)」「survival of the dead(2009)」を精力的に製作し鋭い視点で現代社会を風刺しました。
ジョージAロメロ監督が打ち立てたゾンビのコンセプトとゾンビ三部作をネタバレ徹底解説します。
ゾンビ映画の巨匠「ジョージAロメロ」監督が打ち出したコンセプト
人気イケメンアイドルを起用するのではなく、イメージにあった人を起用!!
カプコン様のこだわりは凄いっす!
バイオハザード2のTVCM監督にゾンビ映画の神ジョージAロメロさんを起用したのもこだわりだったんでしょうね
ヽ(●´ε`●)ノ pic.twitter.com/SsSYu00Hgd— アイスティー♪ (@HbuMSvLxVBtwa5R) November 29, 2021
ゾンビはもともとはブードゥー教の魔術で死者を蘇らせ奴隷として働かせていたものです。
ジョージAロメロ監督はブードゥー教のゾンビをもとに
「死者がよみがえり人間を襲い肉を食う」
「食われた人間もゾンビとしてよみがえる」
「脳を破壊しないとゾンビを倒せない」という基本コンセプトのもと
「ナイトオブザリビングデッド」を製作しました。
このコンセプトは、以降に製作されたゾンビ映画に踏襲され、
映画だけでなく「ゾンビ」という言葉のもつ意味にもなりました。
一方で、ジョージAロメロ監督の「ナイトオブザリビングデッド」に始まる一連のゾンビ映画では、ゾンビは走りません。
これはジョージAロメロ監督が「ゾンビは死人だから走らない」と考えているからです。
しかし、その後の「ウイルス感染者」として人間を襲う
「28日後」(2002年 ダニー・ボイル監督)や「ZOMBIE(ゾンビ)」をリメイクした
「ドーンオブザデッド」(2004年 ザックススナイダー監督)では
全速力で駆け回るゾンビとなっていて、
より展開のスピーディーさと恐怖が増したゾンビ映画となっています。
ジョージAロメロ監督のゾンビ三部作
ジョージAロメロ監督のゾンビ三部作です
「ナイトオブザリビングデッド」(1968年)
【🎬#映画com映画評論】
今週の1本目は「#ナイトオブザリビングデッド ゾンビの誕生」
“史上初の人肉食い描写にとどまらない、深い示唆に富んだゾンビ映画の原点”(高橋諭治)👉https://t.co/M9nUPMdj5m#ジョージAロメロ #ゾンビ pic.twitter.com/a96y6mSy5U
— 映画.com (@eigacom) April 14, 2020
白黒映画ですが、ゾンビがはじめて描かれた映画で、
アメリカホラー映画の新時代を開いた作品といわれています。
「ZOMBIE(ゾンビ)」(1978年)
ジョージ・A・ロメロ監督『ゾンビ』日本初公開復元版公開決定 特別上映イベントの実施も#ゾンビ #ジョージ・A・ロメロ
pic.twitter.com/iJYVttHvPDhttp://realsound.jp/movie/2019/07/post-386375.html— リアルサウンド映画部 (@realsound_m) July 8, 2019
『原点にして頂点』「ZOMBIE」を超えるゾンビ映画がないとまで言われています。
「死霊のえじき」(Day of the dead)(1985年)
死霊のえじきを観たよ!ジョージ・A・ロメロ監督はやっぱり最高でした、楽しかった。めちゃめちゃ楽しかった!今迄観たゾンビ映画の中で1番ハッピー! pic.twitter.com/NB3kR3cey1
— ぺぺ (@pecopepepem) June 26, 2021
知能をもったゾンビの進化系です。
ゾンビ三部作 ネタバレ解説
第1作「ナイトオブザリビングデッド」はゾンビに襲われ逃げ込んだ小屋から
生存者たちは脱出を試みます。
人種差別が根付くアメリカで、脱出にむけて中心的に動くのは黒人青年で、
白人は次々と死んでいきます。
そして、黒人青年は助けにきた白人の警官にゾンビと間違われ射殺され、
黒人青年はゾンビの死体として乱雑に扱われてしまいます。
あえて黒人を主人公にし最後まで生き残らせるのですが、
白人警官にあっさり射殺されるという人種差別への痛烈な批判となっています。
第2作「ZOMBIE(ゾンビ)」は大量消費社会へのアンチテーゼであり、
物欲にまみれる人間の愚かさを描いています。
突如死者がよみがえり生きる者に襲い掛かり肉を食らう、秩序が失われた都会を逃げ出し、
郊外のショッピングモールに逃げ込んだ4人の男女。
ショッピングモール内のゾンビたちを排除して、食料や服飾品を身にまとい
退廃的な日々を過ごしますが、ショッピングモールを襲撃してきた暴走族と
物資をめぐって争いとなり、最後は黒人の男と白人の女がヘリコプターで脱出します。
第3作「死霊のえじき(Day of the dead)」はゾンビが地上を制圧し、
わずかに残った人間は地下の軍事基地に閉じ込められた日々を送っています。
そこでも軍人グループと科学者グループが仲間割れして争いが絶えません。
心を病んだ生存者の一人が、地上との出入口となる巨大エレベーターを作動させ、
基地にはゾンビがあふれ生存者たちはゾンビにえじきとなっていきます。
絶望的な状況においても仲たがいをやめない人間が
実はゾンビよりも恐ろしい存在なのではないかと訴えかけています。
ジョージAロメロ監督のゾンビ映画三部作徹底解説 まとめ
1 3部作とも人間の愚かさや社会問題を鋭く描く
2 3部作の中でも「ZOMBIE(ゾンビ)」は最高傑作で原点にして頂点
3 ジョージAロメロ監督がゾンビを定義
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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