新世代のゾンビ映画の始まりを告げたのがダニー・ボイル監督の「28日後…」(2002年)です。
ジョージAロメロ監督が確立したゾンビのコンセプト「死者がよみがえり人間を襲い肉を食べる」「襲われた人間もゾンビとなる」「脳を破壊しないとゾンビは人を襲い続ける」を変化させます。
「人に襲い掛かる(かみついたりするが食べるためではない)」
「人間を狂暴化させるウイルスへの感染で死んではいない」「殺すまで襲い続ける」という
ゾンビ(感染者)として設定しました。
ジョージAロメロ監督の定義する「ゾンビ」ではなく「感染者」だとする意見もありますが、
コミュニケーションがとれない相手から襲い掛かられる、死ぬまで襲われ続ける、
という点では同じです。
ジョージAロメロ監督のクラシック・ゾンビとは別の新しいゾンビ像として確立されたといえます。
この「28日後…」には続編「28週後…」(2007年)があります。
この両者はともに全世界でヒットしたのですが、両者の繋がりはどうなっているのでしょうか?
ネタバレ!新「ゾンビ映画」「28日後…」と「28週後…」考察
【28日後…】
実験用チンパンジーが脱走してゾンビ増殖しちゃう映画!
怒りを抑制する薬を開発中のとある霊長類研究所。
その直後、活動家の一人がチンパンジーに噛まれて豹変、仲間に襲い掛かる…。 pic.twitter.com/zAcxjGNuGt— オススメ超名作映画! (@introduceM) December 2, 2021
「28日後…」は「スラムドッグ$ミリオネア」でアカデミー賞を受賞したダニー・ボイルが
監督をつとめた作品で、当時無名だった「キリアン・マーフィー」を主演にすえて
世界中で大ヒットしました。
28日後
28日後に目を覚ました主人公。街中が原因不明の感染症に汚染され人々は凶暴なゾンビと化していた。動き回るゾンビの機動力は凄まじく作品を覆う世紀末的な雰囲気も凄い。しかし人間同士の争いはゾンビ以上に醜く恐ろしかった。
ウォーキングデッドの元ネタと言われる作品。監督はダニーボイル。 pic.twitter.com/BpqZgKmLmp— たんぽぽ (@Edy00118558) August 23, 2021
感染すると数秒で狂暴化するウイルスで荒廃したイギリスが舞台の作品で、
これまでノロノロ動くゾンビと違い感染者は全速力で走ります。
このため「28日後…」ではゾンビ映画特有のノロノロしたゾンビに静かに追い詰められる恐怖感ではなく、こちらも全速で逃げないとやられる、切迫した恐ろしさがあります。
「28週後」は「28日後…」の続編で「28日後…」と同様にウイルスに感染すると狂暴化し
全速力で追いかけてきて、ゾンビが走る「新世代ゾンビ映画」といわれています。
「28週後…」(2007)を鑑賞。
ロバート・カーライル主演。前作のウィルス発生から28週後のロンドン。終息したかに見えたウィルスが再び感染爆発。生き残りをかけたサバイバルホラー。感染原因や、収拾つかなくなって軍が人々や街を一掃するとか無茶な展開ばかりやけど、それがこの映画の面白さかな?笑 pic.twitter.com/4cJiCUzkqV— toybox (@anitokuj9) November 22, 2021
「28日後…」の地下道のシーンはトラウマになったわ
「28日後…」と「28週後…」の繋がりは?有名なヘリコプターのシーンは
「28日後…」の続編として「28週後…」は製作されました。
「28日後…」を監督したダニー・ボイルは当時「サンシャイン2057」の撮影をしていたため、「28週後…」の監督はできなかったのですが製作にはかかわっています。
「28週後…」の監督はスペイン人のファン・カルロス・フレスナスデージョです。
スペインのホラー映画は「REC」など有名な作品が多く、
「28週後…」のヘリコプターで草刈り機のようにゾンビを切り刻むシーンは圧巻でした。
28週後…🚁#映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/mjVZ6BIJ86
— take-shit (@take_shit_death) April 15, 2021
「28日後…」で生き残ったジムとセリーナは「28週後…」には登場しません。
もともとは登場する構想だったのですが、スケジュールの都合などで出
演できないことになったためです。
ストーリー的には、ウイルス発生から28週後という設定で、舞台は同じイギリスのロンドンですが、「28日後…」とは直接の繋がりはありません。
「28日後…」ネタバレ・エンディングの謎・・
「28日後…」には公開版で2種類のエンディングがあります。
BADENDはジムが腹を撃たれて病院で死亡するものです。
GOODENDは、ジムはセリーナの看病のもと回復し、救助にやってきた飛行機に対し、
布で作った「HELLO」のメッセージが掲げられて終わります。
なぜ2種類のエンディングが用意されたのか、そしてGOODENDでの飛行機へのメッセージが「HELP」ではなく「HELLO」だったことの謎が残ります。
2種類のエンディングを用意したのは、GOODENDでも実はジムは死んでして、
死にゆくジムの夢なのではないでしょうか。
「HELP」ではなく「HELLO」のメッセージが掲げられたのは、
ジムの夢のなかでセリーナとハンナが安全に生きているので、
「助けて」ではなく「こんにちは」だったのです。
新ゾンビ映画「28日後…」「28週後…」「28月後…」はどうなる?
「28月後…」が作られる可能性はあるのでしょうか?
「28日後…」で監督を務めたダニー・ボイルと主演したキリアン・マーフィーが2022年11月に雑誌のインタビューで意欲を示しました。
「28日後…」「28週後…」で脚本を担当したアレックス・ガーランドはすでに「28月後…」の脚本を書きあげていて、ダニー・ボイルとキリアン・マーフィーは意欲を示しているといいます。
「28週後…」の公開時からすでに「28月後…」の制作は取りざたされていましたが、コロナ禍となり配信が台頭するなか、映画館に人を呼べる作品が求められようになっています。
ダニー・ボイルは大ヒットを記録した「28日後…」「28週後…」の続編となる「28月後…」なら
「映画館に足を運んでもらえる」とし期待は高まるばかりです。
ネタバレ!「28日後…」と「28週後…」の繋がり まとめ
1 「28日後…」の正式な続編として「28週後…」は製作
2 登場人物の繋がりはない
3 「28日後…」のエンディングの謎、ジムは死んでいたのでは・・
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント